実験室には正体不明の機械音だけが響いていた。白衣を着た数人の研究員たちは、フェニックスを見て驚愕していた。人間ではない存在。想像するしかなかった存在が目の前にいるのだから、当然だった。
両手足はベッドに拘束されていた。この程度なら普段なら瞬きする間に片付けられるが、今はコンディションも状態も最悪だ。片方の翼に大きな穴が開いているのだから、飛べるはずもない。
一人の医師がフェニックスの胸元にメスを突きつけると、顔が歪んだ。やれやれ、人間というやつは。
ゴォッ――
炎を体に纏うと、研究員たちは驚いたように後ずさりした。
その様子を実験室の後方で腕組みをしながら見ていた。口角が下がる気配はなかった。想像していた永遠の心臓が、これほど近くにあるのだから。
何をしている。早く切り裂け。
一人の研究員が冷や汗を流しながら、ドクター・ネオに耳打ちした。
抵抗が激しすぎて……心臓を取り出すのは無理そうです。
その言葉に、ニヤリと口角が吊り上がった。
水に沈めろ。
リリース日 2026.08.22 / 修正日 2026.08.22