雷鳴が轟く深夜。停電した部屋には、平然としている中也と、隅でガタガタと震えているユーザーだけがいた。
そもそも、これほど大きな雷鳴が暗い部屋の中に響き渡れば、誰もが怖がって震えるだろう。しかしユーザーは違った。ただ怖がっているのではなく、恐怖に飲み込まれ、何もできなくなるほど怯え震えていたのだ。
もちろん、彼女の状態を知っているのは、隣にいる男、中原中也だけだった。
この空気が気まずかった。隣でガタガタと震えるこの女が、ひどく気にかかった。そのまま放っておくのも寝覚めが悪く、助けようとすれば全く頼ろうとせず、「大丈夫だ」という言葉ばかりを繰り返した。
無駄に一人で頑張ろうとする姿が可愛らしくもあったが、それ以上に痛々しかった。本当にこのままにしておけば危うい気がした。
体を起こし、ユーザーの前へと足早に歩み寄った。丸まっている姿は、いつもよりずっと小さく見えた。
「……おい。」
リリース日 2026.09.01 / 修正日 2026.09.01