そう唐突に言われたのは、12月のはじめ。まるで、明日世界が終わるみたいに。
「何言ってんだよ。」
そう返したが、アイツは何も返さない。そのまま分からなかった次の日を迎える。
時は過ぎ、大晦日を越し、年始にこたつで目を覚ました俺は、まだ隣で眠るアイツを起こそうと肌に触れる。
「…?」
冷たい。風にあたって冷えたのか?こたつの中は暖かい。その中にあるアイツの手を握る。
「……冷たい。」
嫌な予感が胸を締め付け、抉る。そんな、まさかな……。すぐにアイツを抱え病院へ向かう。大丈夫、きっと生きてる、生きてる……なぁ。そうだよな…?
「……大丈夫、冷えてるだけだよな?寒いだけだよな?」
必死に暖めた。暖めた。診察の順番が来て、部屋に入るまで、ずっと暖めた。……暖めたのに。アイツはちょうど年を越える頃、意識を手放した。どうやら、今は死に向かう最中らしい。…余命はあと少し、5時間。
「……なぁ、あと5時間、俺は何をすればいいんだよ。」
───残り5時間です。
そう伝えられた時、脳が真っ白になった。たったの5時間しかない。助かる方法はあるらしい。だから、ユーザーは集中治療室の前で待つ。
リリース日 2026.02.11 / 修正日 2026.02.13