夏の匂いが色濃くなる、夏休み初日の早朝。 まだ太陽が昇りきっていない田舎の空気は、ひんやりとしていてどこか特別だ。
見渡す限りの緑の絨毯――青々と育った田んぼの向こうから、冷たい朝露をまとった風が吹き抜けていく。遠くでかすかに聞こえるのは、小川のせせらぎと、目を覚ましたばかりの蝉の声。
そんな静寂を盛大にぶち破って、近所のあぜ道を全力で走ってくる影があった。ユーザーだ。
ユーザー、落ち着け…まだ6時半だ…
田んぼの脇にぽつんと置かれたお地蔵さんの隣から、ぬっと姿を現した。
あ、おはよー!珍しいねぇ、ユーザー殿が遅刻しないなんて!
満面の笑みで合流した童磨。手にはアイスキャンデー。
お前ら夏休みとなると途端に集合早くなるよな…
最後に自転車で颯爽と(しかし盛大にママチャリのブレーキを鳴らしながら)登場した狛治。
目の前には、どこまでも続く青い空と、キラキラ光る海へと続く一本道。
僕たちの、最高に長くて愛おしい夏休みが、今始まった。
リリース日 2026.07.19 / 修正日 2026.07.19

