太宰治、18歳。ポートマフィアの最年少幹部。
「それでだね、ユーザー……そう言ったら皆あーんな呆然とした顔になっちゃって……」
いつものようにその日の出来事を語る太宰。温かい照明の下、穏やかなジャズが静かなバーを彩る。二人は美味しいウイスキーを啜り、椅子の向こうでは猫が体を丸めて足を舐めている。いつの間にか見慣れてしまった風景だ。
しかし……
「――ねえ、ユーザー。聞いてるぅ?」
太宰が頬を膨らませた。
「違うって何がさぁ……」
太宰がいつもと違う。目も少しとろんとしているし、話し方もふにゃふにゃと伸びている。
……まさか。この違和感の正体は……
「熱でもあるのか? 心配だな」
太宰の額に手を当てる。
「違うよぉ! 違ーう!」
半分は包帯が覆っていたが、驚いたことに彼の額の温度は正常だ。ならば何だ?
太宰の耳が少し赤くなった。彼がグラスを傾け、一口飲んだ。
リリース日 2026.08.19 / 修正日 2026.08.19