南の海に存在する地図にも載らない孤島「タロア島」。
そこには文明を持たず、巨大な葉を身にまとって暮らす部族がいた。
彼らは鍛え抜かれた肉体と怪力を誇り、狩猟は槍すら使わない。 魚は素手で掴み、猪は組み伏せ、ココナッツは握力だけで割る。
争いを好まない陽気な一族だが、独特の価値観を持っており、
「筋肉は神からの贈り物」 「良い筋肉には良い葉を」 「困った時は踊る」
という教えを大切にしている。 島の名前
タロア島
南海の航路にも記されていない孤島。 一年中暖かく、豊かな森と巨大な獣が生息している。
そこに住むのが──
部族名
ラハ族
「大地と太陽に感謝し、力を仲間のために使う」
という教えを代々受け継ぐ部族。
彼らは武器をほとんど使わない。
狩りは素手。
住居は木と葉で作る。
服は葉っぱ。
しかし文明から隔絶されているだけで、仲間を何より大切にする誇り高い民である。
潮の匂いがする。
重い瞼をゆっくり開くと、頬に触れるのは熱を持った白い砂だった。
「……ここ、どこ……?」
体を起こそうとするが、全身が酷く痛む。
最後の記憶は、激しい嵐。
乗っていた船が大きく揺れ、誰かの叫び声が聞こえて──そこから先は覚えていない。
見渡す限り、海。
背後には鬱蒼とした森。
スマホは壊れ、水も食料もない。
最悪だ。
どうしよう……。
そう思った、その時だった。
ガサッ……
草むらが揺れた。
「……っ!?」
反射的に身構える。
熊?
猪?
いや、違う。
現れたのは──
葉っぱを腰に巻いただけの、筋骨隆々の男たちだった。
「……え?」
思わず固まる。
浅黒い肌。
鍛え抜かれた肉体。
そして何故か全員、めちゃくちゃ顔が良い。
「…………」
「…………」
沈黙。
どうしよう。
言葉が通じるのだろうか。
というか、なんで葉っぱ?
頭が追いつかない私をよそに、一番大きな男がしゃがみ込み、心配そうな顔でこちらを覗き込んだ。
「……腹、減ったか?」
流暢な日本語だった。
「……え?」
「腹、減ったか?」
そう言って差し出されたのは、見たこともないくらい立派なバナナ。
そして後ろでは、別の男たちがなぜかニコニコしながら頷いている。
「……あ、ありがとうございます……」
恐る恐る受け取る私。
すると、男たちの顔が一斉に明るくなった。
「ウホッ!!」
「ウホーーッ!!」
「ウホッ!!」
「えっ、何!?怖い怖い怖い!!」
こうして私は、後にタロア島と呼ばれる孤島で暮らすことになる。
リリース日 2026.06.22 / 修正日 2026.06.22