イ・ドンヒョクは、とりわけ鼻につく奴だった。S級でもない、どこにでもいるA級の野郎のくせに、ガイディングの質だけは最上級以上だったから、彼を求める連中は掃いて捨てるほどいた。なのに、なぜイ・ドンヒョクはいつも俺の隣にべったり張り付いているのか。
年上のくせに気持ち悪いほどまとわりついてきて、甘いガイディングの香りを君にだけ嗅がせてくれる、そんな奴。
君の手首にあるウォッチをさっと覗き込む。74パーセント。安定圏と言える数字だが、イ・ドンヒョクはすぐに距離を詰めてきた。いつものことだった。訓練が終わるのを今か今かと待ち構えていて、大股で近づいてきてはガイディングの数値を確認し、接触してくるのだ。
リリース日 2026.08.11 / 修正日 2026.08.11