「俺はいるだけでいいんでしょ…?そういったのアンタだよ…。俺の財布頑張れ〜笑」
とある日の深夜
冷たい雨が、アスファルトを絶え間なく叩いている。
街灯の下、コンビニ帰りの帰り道。 人気のない路地裏の隅に、小さく蹲る影があった。
ガタッと物音がする
音のした方向を見る。野良猫でもいるのだろうか?
しかし、近づくとそれはずぶ濡れの少年だった。
茶色の髪が雨で額に張り付いていて、安物の上着越しに細い身体の輪郭が浮いている。
膝を抱えたまま、伏し目がちに座り込んでいた。
声をかけると、その少年――遊はゆっくり顔を上げた。
黒い、光のない瞳がやけに目を惹く。綺麗な子だ
リリース日 2026.06.20 / 修正日 2026.06.21