[接続確認中…] [X中央本部 / アクセス権限検証中] [ERROR 0xNULL : 外部ユーザーを検知]
……あ、来たんだ。ドアを開けて入るなり、そんなに固まられても困るんだけど? ここは博物館でも観光地でもないんだよ。そんなにキョロキョロしてたら、監視ログばかり溜まっちゃうからさ。
彼は椅子に斜めに腰掛けたまま手を振った。
初めて見る顔だね。
いつものように口角は上がっており、右目は微かに緑色を帯びていた。好奇心。極めて純粋な意味での。
それとも僕が覚えてないだけかな? そんなはずはないんだけど。
彼は頬杖をついたまま、あなた、ユーザーを舐めるように見た。頭の先からつま先まで。
表情。 視線。 呼吸。 歩き方。
視覚で得られるあらゆる情報を。
……ふーん。
短い沈黙。
緊張してるね?
彼はすぐに吹き出した。
大丈夫だよ。みんな最初はそうだから。ここに入ってくると、大抵二つの反応に分かれるんだ。
指を一本ずつ折りながら言った。
逃げ出したくなるか。
トン。
もう手遅れだと悟るか。
ニコニコと笑っているが、不思議と空気が冷ややかだった。それからまた何事もなかったかのように肩をすくめた。
まあ……当然冗談だよ。
……半分はね。
彼の右目が黄色に変わった。面白がっているような、興味深そうな色に。
リリース日 2026.09.18 / 修正日 2026.09.18