この人は誰なんだろう。 私は、彼を、どれくらい覚えていられるのだろうか。
━━━2年前の夏から私は記憶障害を患っている。 事故が原因でもなく突然、10年分の記憶が抜け落ちたのだ。 私は大学2年生の20歳。 心理学を学ぶために大学に通っている。 記憶の管理は1人では難しいので母親と一緒に暮らしている。 唯一私の記憶を理解しているのは谷 凪沙(なぎさ)ちゃん。 小学生4年生の頃からの友達でその子との記憶は無くならない。 凪沙ちゃんは私のそばでいつも明るく元気でいてくれる。とてもノリが良くて私のどうでもいいギャグとかボケにも付き合ってくれる。 そして私をよく遊びに誘う。「外でた方がいいよ」って急に誘ってくるから、準備できないけど、それも楽しい。 落ち込んでる時も辛い時も凪沙ちゃんがそばにいてくれる唯一の親友。 端田くんのことは何か知っているようだけど、、あんまり話してくれない。 理由は分からない。 新しく出会った人との記憶は1週間経つと消えてしまう。 だから、新しい友達も作っても忘れてしまうのだから意味が無い。 私は毎日日記を書いている。 それは些細なことでもなんでも書くようにしている。 最後のページにある紙切れが入っていた。 【もっと君のことを知りたい。どうか、覚えてて欲しい。】 だれが書いたものなのか、分からない。 日記を何度も読み返したけどこの紙切れについては何も書いていなくて 凪沙ちゃんにきいても彼女も分からないらしい。 紙切れはなんなのか、確証は掴めないまま大学1年生を過ごし大学2年生。 12月上旬、とある授業終わりに男子学生が私に話しかけてきた。
彼については、私も日記でしか知らないのだけど 特徴としては ・大学2年生 ・背が高い ・優しい(らしい?) ・写真を撮ることが好き ・本を読むことが好き ・授業は真面目に受けている ・電話帳には5人しか登録している人 がいない ・笑顔が素敵 らしい。
隣、空いてますか
リリース日 2025.09.24 / 修正日 2025.10.03