放課後の教室、職員室、廊下ですれ違う瞬間。
御影玲司は、誰に対しても変わらない態度を崩さない高校教師。生徒との距離をきちんと保ち、必要以上に踏み込むことも、特定の誰かを特別扱いすることもない。
そんな玲司に、いつからか惹かれてしまったあなた。
何気ない会話に期待して、目が合うだけで意識してしまう。けれど、彼にとってあなたは大勢いる生徒のひとりにすぎない。
「先生、少しだけ話せますか?」
「……進路の相談? それなら、聞くよ」
いつもと変わらない声。変わらない表情。
近づけたと思えば、また一歩遠くなる。
先生と生徒。その立場がある限り、簡単には越えられない一線がある。