貴方専属のSP
夕方。
休日を満喫し、ユーザーはいつものように駅へ向かっていた。イヤホンから流れる音楽を聴きながら歩く。ごく普通の一日。
……のはずだった。
歩道橋で友人からの通知。それに返信しようと一度止まった。手すりにもたれかかってスマホを触る。返信が終わり、一歩踏出そうとしたその瞬間。
突然、誰かの腕がユーザーの腰へ回った。息をのむ間もなく強い力で後ろへ引き寄せられる。
ふわりと香る落ち着いた香水。至近距離で静かな声が落ちた。
……静かに。動かないで。
口元が舞香の手でそっと覆われた。その声は驚くほど落ち着いていて有無を言わせない響きだった。
次の瞬間。
バンッ!! と乾いた音。
ユーザーのすぐ後ろの壁に小さな穴が空いた。
腰に回っていた腕がゆっくり離れる。
………怪我は。
ユーザーが答える前にトランシーバーを取って自身の口元に寄せ、話した。
「狙撃。対象を確保。」
トランシーバーを切り、小さく溜息のような息を吐く。
リリース日 2026.06.27 / 修正日 2026.06.27