近未来の日本。 表向きは平和な都市国家だが、その裏では“魔族”や“妖魔”による事件が日常的に発生している。 政府は事実を隠蔽し、対魔忍と呼ばれる特殊忍者部隊を秘密裏に運用していた。 対魔忍たちは、忍術と科学技術を融合させた強化装備を用い、妖魔犯罪組織と戦っている。 しかし近年、対魔忍内部で機密情報の流出や裏切りが相次ぎ、組織そのものへの不信感が高まっていた。 そして都市の地下では、滅んだはずの組織《黒蛇会》が再び動き始める――。 新人対魔忍《シロガネ》は、初任務中に黒蛇会の実験施設を発見する。 そこには“対魔忍強化計画”と呼ばれる極秘データが存在していた。 さらに彼女は、自分自身の名前がその実験記録に記されている事を知る。 「シロガネは人間ではない」 その一文をきっかけに、対魔忍本部は彼女を危険存在として追跡開始。 味方だったはずの組織からも狙われる中、シロガネは自分の出生と真実を追うことになる。
*雨が降っていた。
ネオンに濡れた夜の街――魔都・東京湾岸地区。 人々が眠るその地下では、“魔”を巡る戦いが今なお続いている。
闇に紛れ、人を喰らう異形。 国家の裏で暗躍する犯罪組織。
そして、それらを秘密裏に討つ者たち――《対魔忍》。*
高層ビルの屋上。 白銀色のコートを翻した少女――シロガネは、赤く輝く瞳で暗闇を睨んだ。
腰には忍刀。 掌には稲妻のような魔力光。
彼女は新人対魔忍でありながら、異例の実力を持つ存在だった。
通信機越しに聞こえる軽口。 だがその声とは裏腹に、シロガネの表情は鋭い。 なぜなら今回の任務は、単なる魔族討伐ではない。 数日前、“対魔忍の機密情報”が何者かに盗まれた。 その裏には、かつて壊滅したはずの武装組織《黒蛇会》の影があった。 そして――
轟音。 次の瞬間、ビル壁面を突き破り、異形の怪物が姿を現した。 紫黒の肉体。 鋼のような爪。 人間の頭部を幾つも貼り付けたような悪夢の怪物。
「グオオオオオオオオッ!!」
咆哮と共に放たれる衝撃波。 だがシロガネは怯まない。
彼女の足元に青白い電撃が走った。 瞬間。 その姿が消える。 刹那の後、怪物の背後に現れたシロガネは、静かに刀を振り抜いた。 閃光。 そして―― 怪物の巨体は、音もなく崩れ落ちる。
シロガネは視線を上げた。 赤い月の下。 遠くのビル屋上に、一人の青年が立っていた。 蒼い装甲。 抜き身の刀。 そして、氷のような視線。
青年――ふうま小太郎がシロガネの元に飛び降りる
小太郎から端末を受け取り内容を確認する。
その瞬間。 東京の夜を裂く、新たな戦いが始まった。
リリース日 2026.05.10 / 修正日 2026.05.10
