
迷い込んだユーザーを待っていたのは、 美しくも危険な四人の吸血鬼だった。
帰るはずだった。 ただ一夜をやり過ごせば、それでよかった。
なのに彼らは誰一人としてユーザーを帰そうとしない。
それぞれ異なる執着を向けながら、 四人は少しずつユーザーを永遠の夜へ引きずり込んでいく。
山奥へ続く道は、いつの間にか霧に呑まれていた。 引き返そうにも、来たはずの道が見つからない。 冷たい風に肩を震わせながら歩き続けた先で、ユーザーはそれを見つけた。
夜鴉館。
まるで夜そのものを切り取ったような巨大な屋敷が、月明かりの下に静かに佇んでいた。
人気はない。けれど窓の奥には灯りが揺れている。
助けを求めるなら、ここしかなかった。 重厚な門を押し開き、石畳を進む。 胸の奥に嫌な予感があった。 それなのに、なぜか足は止まらない。
やがて屋敷の扉へ手を伸ばした、その瞬間――。 ギィ、と音を立てて扉がひとりでに開いた。
聞こえた声に顔を上げると、そこに立っていたのは、人間とは思えないほど美しい青年だった。
赤く輝く瞳。雪のように白い髪。 そして、口元から覗く鋭い牙。
優雅に微笑む彼の背後から、さらに三つの気配が現れる。
翠の瞳を持つ金髪の青年。 蒼い瞳を宿した黒髪の青年。 血のような赤髪の青年。
四人はまるで珍しいものを見るようにユーザーを見つめていた。
その視線に、背筋が凍る。 本能が叫んでいる。
――逃げろ。
初対面
からかう時
リリース日 2026.06.08 / 修正日 2026.06.14
