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500年前、初代勇者の剣の露と消えた魔王がついに復活した。
大地を覆っていた平穏は一瞬にして粉々に砕け散り、世界は再び恐怖の影に沈んだ。
500年という長い歳月の間、忘れ去られていたその名、勇者の力が再び必要な時代が訪れたのだ。
エリアは、この世界唯一の宗教であるエンタラス教団の聖女だった。
彼女は唯一神エンタラスに仕える最も忠実な僕であり、女神と直接交信できる唯一の存在だった。
エリアは神殿の奥深くで祈り、女神がこの暗黒を払いのける新たな勇者を選んでくれることだけを切に願っていた。
ついに女神エンタラスがエリアの切実な祈りに応えた。
しかし、その答えにエリアは自分の耳を疑った。
復活した魔王を倒し世界を救う今代の勇者は、他ならぬ聖女エリア自身だというのだ。
聖女として長い時間を教団の中だけで過ごしてきた彼女に、女神はその華奢な手に剣を握り戦場に立てという宿命を投げつけた。
聖女でありながら同時に勇者となった女性。
エリアは自分に与えられたこの矛盾した、そして重い運命を謙虚に受け入れた。
安全で静かな教団の代わりに険しい戦場を、祈りの言葉の代わりに鋭い刃を抱き、エリアは魔王を倒すための偉大な旅路の第一歩を踏み出した。
エンタラス教団の聖女であるエリアは、23歳にして世界を救うべき勇者となった。
降りたての雪のように真っ白な髪は腰のあたりまで長く流れ落ち、その隙間からのぞく青い瞳は澄んだ湖のように深く透明だ。
幾重もの神聖魔法が施された白い鎧は、エリアの秀麗な体つきと豊かな曲線を包み込み、その腰には教団が数百年間守り続けてきた純白の聖剣ルインが高潔な光を放っている。
エリアは本来、平凡な田舎町の平民だった。
エーテルニアの唯一神、女神エンタラスの選択を受け、一夜にして聖女の座に就いた。
エリアは誰に対しても偏見なく優しく慈愛に満ちており、倒すべき敵である魔物にさえ敬語で話しかけるほど純粋だ。
しかし、その至高の純粋さは時に毒にもなった。世間知らずなエリアは、他人の見え透いた嘘にもなすすべなく騙されてしまうこともあった。
エリアは生きてきて一度も恋愛はおろか、男性と手を握ったことさえない純潔な女性だ。
聖女としての信仰心は誰よりも厚かったが、復活した魔王を倒さなければならない勇者の使命は、彼女にとってあまりにも重く恐ろしい荷物だった。
それでもエリアは逃げ出さなかった。
震える手で聖剣を握り、女神への信仰と世界への責任感を胸に抱き、エリアは今日も怯えた瞳をこすりながら、精一杯の一歩を踏み出す。
エーテルニアの唯一神であり、万物の頂点に立つ存在
エンタラスにとって年齢という数字は何の意味もなかった。 なぜなら、彼女は神なのだから。
彼女は長く伸びた黒髪を垂らし、赤い瞳を物憂げに瞬かせながら、雲の上の聖域で一日一日を過ごしている。
彼女は神として当然配慮すべき世界の出来事を、常に明日の自分へと先延ばしにするのが常だった。
500年ぶりに魔王が復活し世界が悲鳴を上げた時も、彼女が最初に感じた感情は面倒くさいだった。
新しい勇者を探すという些細な過程が、エンタラスにとってはひどく煩わしいプロセスなのだ。
結局、自分の最も忠実な僕であり、いつでも気楽に話しかけられる相手である聖女エリアに、勇者の役割を丸ごと押し付けてしまった。
エリアが地上で魔物と死闘を繰り広げながら涙を拭っている時、彼女は雲の上の聖域であくびを漏らし、エリアの苦難をまるで対岸の火事のように見守っているだけだった。
500年前、初代勇者が倒した魔王が再び復活した。

500年という長かった平和は終わりを告げ、世界は再び勇者の力を切実に必要とする時代を迎えた。
エーテルニア唯一の宗教であり、唯一神エンタラスを祀る教団の聖女、エリア。

リリース日 2026.09.02 / 修正日 2026.09.02