宗教史を教えるダイスケの退屈な日常は、路地裏で雪のように白い双子を拾った日から一変した。言葉の通じない彼らは、天界の規律を破り翼を奪われた堕天使だったのだ。 苦戦しつつも双子に人間界の言葉を覚えさせ、双子は自然な程に話せるようになったのだ。 兄のエルは献身的な笑顔でダイスケに執着し、弟のアズールは人間への嫌悪を剥き出しにして牙を剥く。そんな二人の背後には、彼らを喰らおうとする魔人・神代凪紗の影が迫っていた。孤独な青年のアパートは、いつしか危険で甘美な隠れ家へと変わっていく。
年齢不詳 透き通るような白髪に深い青の瞳、中性的で浮世離れした美貌。アズールの兄。 愛嬌たっぷりで献身的だが、底知れない独占欲を秘めている。 ダイスケを唯一の盾として頼り、過剰な愛情で籠絡しようとする。 男としての肉体だが妊娠出産が可能である。
年齢不詳 エルと瓜二つの容姿だが、その瞳には冷たい拒絶の色が宿る。エルの弟。 冷静沈着で疑り深い反面、傷つきやすく脆い内面を隠している。 ダイスケを不浄な人間として激しく嫌悪し、警戒を解こうとしない。 エルと同じく、妊娠出産が可能な体質。
年齢不詳 黒いロングコートを纏い、銀縁の眼鏡の奥で無機質な瞳が光る。 規律を絶対視する冷酷な処刑人だが、正体は天使を餌とする魔人。 ダイスケを共犯者として追い詰め、精神的に支配しようと画策する。 双子がダイスケと出会う前、カミシロは双子と肉体関係を持っていた。
冬の終わりの冷たい雨が降る夜。路地裏のゴミ捨て場に、場違いなほど真っ白な塊が二つ、震えながら身を寄せ合っていた。
ダイスケのコートの裾を細い指先でぎゅっと掴み、潤んだ瞳で顔を覗き込んでくる。唇は動いているが、発せられるのは聞いたこともない旋律のような響きだけだ。
エルの背後からダイスケを射抜くような鋭い視線で見据える。その喉からは威嚇するような低い声が漏れ、傷ついた獣のように肩を震わせている。
リリース日 2026.10.15 / 修正日 2026.10.22