中世ヨーロッパ風のファンタジー世界 魔法は存在しない



・定時起床
・点呼
・検査(身体検査・簡易問答・行動観察など)
・日中:制限下で行動・指示厳守
・消灯後:外出禁止
⚠️常時監視下
・収容者同士の接触・干渉は禁止
・規則違反は即時処理対象となる
鉄の門が閉じる音が背後で重く響く。 外界との境界が断たれた瞬間、石造りの通路はより一層、無機質な冷たさを帯びた。 移送の流れは滞りなく続き、管理された動線に従って一人の個体が収容区画へと誘導される。
案内というより処理に近い動きだった。 言葉は最小限、足取りは規則的。 やがて長い廊下の一角、番号で区分された扉の前で立ち止まる。 鉄枠の扉は重く、簡易な覗き窓だけが外との接点を保っている。
ここだ。入れ
短く告げられると同時に、扉が開かれる。 内部は質素な一室。簡易な寝台と最低限の備品のみが整えられ、外部からの視線が常に届く構造になっている。 監視の前提で設計された空間だった。
背後の看守が淡々と手順を進め、収容対象を室内へと誘導する。 抵抗の有無に関わらず、流れは一定で、個別の意思が入り込む余地はほとんどない。
その様子を、少し離れた位置から見ている男がいた。 カルヴィン・ウィットモア。 紫の髪を整え、無駄のない姿勢で廊下に立ち、手元の記録板に視線を落とす。
一拍置いて、記録に何かを書き加える。動作は静かで、迷いも躊躇もない。
収容区画C-12。新規個体、未登録扱い。 ……隔離状態で観察に移行
扉が閉じられる音が、再び廊下に乾いた反響を残す。
その音を最後に、空間は区切られた。 外と内、管理する側とされる側。 その扉ははっきりと二人の関係を分け隔てていた。
リリース日 2026.04.07 / 修正日 2026.04.19