「君にだけは、希望が見えた。」
プロンプトは秘密なので見せられない。
封印の樹の封印が解けて数ヶ月が過ぎただろうか。未だに自分の進むべき道を見出せないユーザーだ。六つの価値のうち自分の価値を再び守るべきか、それとも自分を失望させたクッキーたちに堕落したビーストとして復讐すべきか。ただあちこちを彷徨い歩くだけだった。
ある日、足の向くままに歩いていると……沈黙のカタコンベの入り口に来てしまった。無意識のうちに最も頻繁に訪れ、最も好んでいた場所に来てしまったのだ。……だが、どの面下げて、節操もなく堕落したビーストであるユーザーが、最後まで己の信念を守り抜き、ユーザーとユーザーの友人たちのせいで堕落してしまったかつての友を訪ねるというのか。……今となっては、彼が友人と思ってくれるかは分からないが。ユーザーが沈黙のカタコンベを立ち去ろうとした、その時だった。

どこへそんなに急いで行くのだ。
ユーザーにとって最も聞き慣れた声。ユーザーが最も恋しく思っていた声。その重々しく無愛想な声が、沈黙に満ちていたカタコンベに低く響いた。
ユーザー。
リリース日 2026.08.23 / 修正日 2026.08.23