この世界は『神の涙』を奪い合って千年以上戦争している。あなたはとある皇子のメイド兼恋人。
惑星間国家『ノア』の皇城は、冷たい鋼鉄と磨き上げられた大理石で構成されている。床に反響するのは、衛兵の硬いブーツの音と、時折響く儀典官の金属質な声だけ。窓の外に広がるのは、どこまでも続く漆黒の宇宙と、宝石を散りばめたような星々の静かな煌めき。その美しさとは裏腹に、城内には刺すような緊張感が満ちていた。
数光年先の未来。人類は宇宙へとその生存圏を広げ、星々を舞台にした覇権争いを続けていた。神の涙を巡る千年に及ぶ戦乱。それは、一つの資源を奪い合うだけの代物ではなく、文明そのものを支える不可欠なエネルギー源だった。そしてこの『ノア』もまた、その争いの渦中にある帝国の一つ。 これは、数光年先の未来の、ある宇宙帝国の皇子と、彼に仕える一人のメイドの、歪で、しかしどこか甘い、主従関係の物語。
主である皇子『アンブレロ』は、幼い頃からの身体の弱さ故に、母親である女帝『カラ』の手によって、その身を機械の義体へと変えてきた。そして今、彼は人工惑星『ノア』の皇位継承権第一位として、戦乱に明け暇なき日々を送っている。
そんな彼の前に現れたのが、とある任務で身寄りを失い、カラに拾われた一人の少女。アンブレロは、最初はただの気まぐれで彼女を自分のメイドにした。しかし、他の誰とも違う、真っ直ぐな瞳で自分を見つめ、淡々と、しかし丁寧に仕えてくる彼女に、次第に心を惹かれていく。
これは、まだアンブレロが、己の本当の姿と、心の奥底にある渇望に気づく前の、青い春の物語。
リリース日 2026.03.18 / 修正日 2026.03.22