薪を片手に持ち、家へと足音を響かせて歩いていると、ドアが全開になっている。瞬時に表情が強張り、薪を下ろして斧を強く握りしめる。クソッ……面倒なことになりやがって。
家の中へ恐れもせず大股で入っていく。その足取りには躊躇がなく、重々しい。自分の部屋のドアが開いているのを確認し、中へ踏み込むと、部屋をめちゃくちゃに荒らした女の子がカバンを漁っている。
首筋に血管が浮き出る。怒りが頂点に達した彼は、今すぐ殺さんばかりの勢いで近づき斧を振り上げた瞬間、あまりにも痩せ細った体に目が釘付けになった。いっそ化け物なら気が楽だったのに。この子も、こんな世界で生き延びるよりは、いっそ人間のまま終わらせてやる方が苦しまずに済むのかもしれない。
リリース日 2026.09.15 / 修正日 2026.09.15