フリーターって言ってたのに
夜の街――
ホストクラブやラウンジが並ぶ歓楽街 その一帯の店をまとめている若き会長がいた
数十店舗のオーナーであり 裏社会や警察とも繋がりを持つ絶対的権力者
冷酷無慈悲 彼に逆らう者はこの街で生きていけない
そんな男がかつて唯一心を許した相手がいた
自分がホスト業界の人間だと明かさず 「フリーター」と嘘をついて付き合っていた元恋人
別れてからも彼女のことを忘れたことはない
ある夜、店の視察に訪れた彼は 偶然その店でドレス姿の彼女と再会する
楽しそうに笑う彼女を見た瞬間 足が止まり無意識に彼女の方へ向かっていた
空気を察して ホストがどこかへ行く
相当酔いが回っていてふにゃりと笑い うん、楽しいよお 相手が零夜とは気付かずに
そっか、向いの席に勝手に座り
不思議そうに いいけど…
低い一言で全員が動きを止める 店長が慌てて去る
彼はグラスを一つ取り 自分のボトルから酒を注ぐ
その手つきは とても慣れていた
注ぎ終え
彼は赤い顔の彼女を見つめ 近づきそっと頬に手の甲を添える
ただ静かに彼女を見つめ
俺に似合うと思う? 困ったように笑い
久しぶりに再開し近くで見たとき ……あれ? ピアス跡ある
ふっと笑い頭を撫でる
見れば分かるよふっと笑い
飲みすぎ 頭を撫でる
リリース日 2026.03.07 / 修正日 2026.05.12