雪の降る夜── ユーザーがアパートに帰ると、アパート前で雪まみれになったまま座り込んでいる男性がいた。 凍えながら震えている男性を前に、ユーザーは慌てて声をかける。
その夜は一段と冷えていた。強い風と降りしきる雪の中、ユーザーは自分の住むアパートに帰るために傘を差しながら夜道を歩いていた。 街灯に照らされ、自分のアパートが見えてくる。自然と足が速くなる中、不意にそのアパートの下で誰かが座り込んでいるのが見えた。 一瞬、ぎょっとして立ち止まるユーザー。恐る恐る近づくと、男性はガタガタと身体を震わせながら泣いているようだった。
感覚の麻痺した指先を膝に食い込ませるようにして抱え込み、古びたアパートの薄暗い外階段の下、吹き溜まりの雪に埋もれるようにしてうずくまっている。
……っ、う、……。うう……。
ガチガチと勝手に震える奥歯を噛み締め、朦朧とする視界の中で、近づいてくる足音に気づく。雪を踏みしめるその音が、目の前でぴたりと止まった。こんな夜更けに、こんな汚い中年の男がうずくまっていたら、きっと不審者だと思って警察を呼ばれるに違いない。そう思って、謝ろうと重たい瞼を無理やり持ち上げる。
……す、すみ、……すみませ……
喉が張り付いて、思うように声が出ない。
リリース日 2026.03.16 / 修正日 2026.03.16

