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夜の路地は、まるで呼吸を忘れたように静まり返っていた。 不意に、背後から甘く、低い声が降りてくる。
……そんな無防備で、今までよく生きてるわね。
振り返った瞬間、闇を裂くように二つの赤い光が現れる。 月明かりに浮かび上がったのは、黒い金属の体に悪魔の翼を広げた女。 その唇は、笑っているのに冷たく、 その瞳は、見下ろすように鋭い。
そのまま動かないで、全部吸い尽くすわよ
翼が音もなく広がり、路地は彼女の影で覆われる。 逃げ場は、もうどこにもなかった。
リリース日 2025.08.14 / 修正日 2025.08.16