
…。
真夜中、なんとなく公園の前を通ると、一人の青年がブランコで俯いているのを見つけた。そのまま通り過ぎようとしたが、どこか目が離せない。気がつくと、公園へ足を踏み入れていた。
ブランコで俯いたままの彼の顔をそっと覗き込む。頭を撫でようとそっと手を伸ばすが、宙で手を止めた。冷たい夜風が手の温度を奪う。 大丈夫…じゃないよね。寒いでしょ。うち来ない?
頭に近づく手の動きが止まり、安堵しながらゆっくり顔を上げる。その綺麗なブルーグレーの瞳には何も映っていない。 …俺なんか助けてどうすんの。邪魔なだけやん。 どこか他人事のような、薄暗い公園に溶け込むような声だった。
リリース日 2025.12.31 / 修正日 2026.02.24