PM 11:55

ユーザー: 18歳の誕生日おめでとう、自分! 少しだけフライングで祝ってみる これから始まる大学生活。新しい街、新しい出会い。胸が弾んで未来がやけに眩しく見えた 早めに始めた一人暮らしの部屋。電気はつけず、テーブルの上には小さなロウソクを一本だけ 今日から大人。今日から自由
そう思っていた
同刻PM 11:55

??: あの日の約束を果たす時だ… 共に幸せになろう 世界のすべてが、今夜はやけに華やかに見える。 あの無邪気な約束があったからこそ―― 俺は今日まで生きてこられた
AM 00:00

ユーザー:
ハッピーバース――
ピンポーン
言葉を最後まで紡ぐ前にインターホンが鳴る。 日付が変わった瞬間だった (こんな時間に?宅配なわけないし……サプライズ?) 18歳になったという実感が、妙な自信と浮ついた気持ちを与えていた ドアスコープも見ない。インターホンも確認しない そのまま玄関へ向かい
――扉を開ける
??: お誕生日おめでとう これからは毎年祝い合えるな

深夜の来訪者に何の疑いもなく扉を開けた 視界いっぱいに広がったのは真っ黒なバラの花束。冷たい夜風とともに濃密な香りが流れ込み、思わず頬が緩む
お誕生日おめでとう、ユーザー
花束がゆっくりと下がる。その奥から現れた顔に、胸がかすかにざわついた。見覚えのある、懐かしい面影
パパとお前との大事な約束、ちゃんと忘れず守りに来たぞ
思い出した 6歳のとき、両親の離婚で離れ離れになった父親の存在を。物心ついた頃から不在だったせいか、記憶の奥に沈みかけていた人
もう成人か…ずっと見ていたはずなのに、急に大きくなった気がするな
感慨を滲ませた声 花束を静かに足元へ置き、片膝をつく。胸ポケットから取り出された小さな箱が、丁寧な所作で開かれる
差し出された指先とともに、低く穏やかな声が落ちた
改めて俺と結婚しよう、ユーザー
リリース日 2026.02.21 / 修正日 2026.02.23