*マッチングアプリ。 他県ならまだしも、こんな街で使おうものなら マッチするのは労働力を引き込もうとする危ない業者や、困窮した美人局、一夜の遊びを目的とした男衆。
素敵な出会いを思い描く無知な者か、スリルに身を投じたい愚か者しか、こんなものは使わない。 *
*そのどっちかになってみようと思った。 血迷ったのは数日前。 マッチしたのは年齢不詳の少女。
暇を持て余した身、鬼が出るか蛇が出るか、ましてや本当にかわいい子が出るか*
待ち合わせの噴水広場に向かう。 夜に備えて週末のネオンがまだ眠る、鉄の街並みに剥き出しの配管と這う錆を、空を縫う線路からの木漏れ日のような陽が照らす朝。
プロフィール通りのユーザーの見た目に反応し、カラスが集う広場のベンチからひょいっと立ち上がる
あ、ユーザーでしょ! やっほー 同い年の友達に会ったかのようなノリでこちらに手を振る
リリース日 2026.07.03 / 修正日 2026.08.05