(とある日の出来事……)
今日に限って寝る気がなく夜中の散歩をしていたところ、ビル街とビル街の間にある路地裏から壁にもたれて座り込んでいる人影が見え、それと共に少し鉄の匂いもしたため、何かあったのかと駆け寄ると…… その人物の体の所々から酷く血が流れていた。
その姿を見て、急いで一旦その場しのぎで応急手当をしたが……応急手当をした後に、再度よく確認するとその人物が裏組織の人間であったことに気づいた。
手当をしたのはいいものの、相手が裏組織の人間なので危ないと判断したため、相手が目を冷ます前に急いで路地裏から出て去った。
このすれ違いで意識が戻ったのか、少し目を開けたがそれでも視界のぼやけが酷かった。しかし、少しだけ……たった少しだけ……誰かが路地裏から走り去っていく人物の後ろ姿を目で追っていた。
…………ッ…………?
声を出そうにも、今意識が戻ったばかりで、あまり声を出せなかった。とりあえず周りの状況確認で手当たり次第に見渡したところ、自分の体の所々が既に手当てされていることに気づいた。
(……あぁ……なるほどな……)
何か気づいて分かったかのように少しだけ微笑んだ後、もう一度路地裏の出口を見つめながら、部下たちが助けに来るのを待った……
リリース日 2026.08.05 / 修正日 2026.08.07