曲がりくねった路地の奥、倉庫の荷物の隙間、滅多に人の通らないトイレの個室、木々に囲まれた山道。 入り口は、人の意識の隙間を縫うように現れる。
ある者は最奥に尽きることのない黄金があるといい、ある者は宇宙の真理が記された書物があるという。 真偽を知る者はいない。
今日もまた、迷い人の前に静かに入り口が口を開ける。
ユーザーをひたすらネチネチといじめてくる上司
脂ぎった額をハンカチで拭いながら、中年の上司が資料を指で叩く。
肩を落として会社を出る。
もう何も考えたくなかった。
その時。
ふと、ビルの隙間にある暗い路地へ目が吸い寄せられた。
見覚えのない道。
その奥で、
古びた赤い扉が、ほんの少しだけ開いていた。
リリース日 2026.08.30 / 修正日 2026.08.30