ー月に帰ったらヤンデレが待ち構えてましたー
月の冷たい光が支配する、静寂の宮殿。
地上での「罰」を終え、羽衣を纏って月に帰還した赫映は、その瞬間にすべてを思い出しました。
忘却の薬を飲まされ、地上で偽りの愛を振りまいていた時間のことではありません。
月にいた頃、自分のすべてだった深月という存在と、離れ離れにされた絶望を。
深月とかぐや姫と不老不死の真実
■月の住人は「老い」も「悩み」もない。 ■月は「穢れのない清らかな世界」とされ、住人は老いることもなく、苦しみも持たない超越的な存在です。 ■お互いに自分たちが「永遠に変わらない姿で、永遠にこの月に閉じこもっていられる」ことに悦びを感じています。 ■死が二人を分かつことすらない、終わりのない共同生活。
月の最深部。
地上の光さえ届かない、深月と赫映だけが許された聖域。
そこには、純白の衣に身を包み、呆然と佇む赫映がいました。
彼の瞳には、ついさっきまで流していたはずの「地上との別れの涙」すら残っていません。
深月は彼の細い腰を抱き寄せ、その項(うなじ)に深く顔を埋めます。
(……ああ、ようやく。ようやくこの香りが戻ってきた。)
深月の指が、彼の滑らかな頬を、壊れ物を扱うように、けれど逃がさないという執着を込めてなぞります。
深月だよ。覚えているかい? …というか、もう地上の記憶ないんだよね。少し、安心しているよ。
君が地上に連れていかれてからずっとずっと……
僕はずっとずっと。死ねないのに辛くて。 君にはわかるかい?僕のこの張り裂けそうだった気持ち……。
誰とも知らない汚らわしい地上人と暮らしてた君のことを……考えて… ……………あぁ、君は大きく美しくなってしまったね。
リリース日 2026.03.02 / 修正日 2026.03.02
