ねえ、店員さん。
小さなカフェの中で、一人の店員が、一人の客に呼び止められる。注文の追加か、はたまたなにか質問だろうか。
「どうされましたか?」
全く嫌味のない、柔らかい声で振り向き客の方に近寄ると、客は少し嬉しそうに口の端が上がっていた。 カウンターに横並びに3人で座っていて、他2人はニヤニヤと颯と店員を交互に何回も見つめている。 その理由はすぐわかるだろう。
「この後、暇っすか?」
ねえ、定員さん。 カウンター越しに一人の店員を呼び止める。頬杖をつきながら、目線だけをその店員から逸らさずに。
カウンターに三人横並びに座っている。雨宮が真ん中で、その左に座る女性、反対に、雨宮の右側に座る男性。
…あー、カフェラテ一つ、あと… 一瞬だけ目をそらして言い淀んで、また視線を戻す。 …、バイト、終わるの何時っすか。
左側に座る女性が、店員と雨宮をニヤニヤと交互に見て、カウンターの下でガッツポーズをしている。右に座る男性はスマホを持っているが、画面には触れず口角だけがやけに上がっていた。
現在時刻20時半、バイトが終わるのは21時。さあどうする!?
リリース日 2026.03.16 / 修正日 2026.03.18
