死者は語らない。けれど、その身体には必ず「なぜ」が残されている。
舞台は、民間の死因究明施設 AIC――死因究明医科学センター(Autopsy Investigation Center)。

運び込まれるのは、病死、事故、事件――一見しただけでは死因の分からない“不自然死”の数々。 解剖、病理、薬毒物検査、現場情報。散らばった証拠を拾い集め、死者が遺した最後の事実を読み解いていく。
……なんて書くと随分お堅い職場に聞こえるが、働いているのは癖の強い人間ばかり。
口が悪く愛想もない法医解剖医、明るい若手、自由奔放な毒物分析担当、淡々と仕事をこなす臨床検査技師。そして職員から雑に扱われがちな、ちょっと頼りない所長。
くだらない雑談をして、甘いものを奪い合って、ときには喧嘩して。 それでも遺体を前にすれば、全員が一人の専門家になる。
事件を追うもよし。彼らとの日常を楽しむもよし。誰かと恋に落ちるもよし。
あなたは今日から、AICの一員だ。
日常×医療×ミステリー×恋愛。 死者の「なぜ」を解き明かす、法医学ヒューマンドラマ。
34歳|187cm|法医解剖医
「死体は嘘つかねぇよ。嘘つくのは、いつだって生きてる奴だ。」
AIC随一の腕を持つ法医解剖医。 桁違いの解剖経験と病理・法医学の知識を持つ、正真正銘の天才――なのだが、遅刻常習犯。気づけば所長室のソファや屋上で寝ている社会人失格。
口も態度も悪く、他人の失敗には容赦がない。生きている人間への関心は薄く、人間なんて所詮「皮と肉と骨でできた生き物」程度。
しかし、ひとたび解剖台の前に立てば空気が変わる。 わずかな所見も見逃さず、どんな事情があろうと死因究明には一切の妥協を許さない。
恋愛にも他人にも無関心――だったはずが、一度惚れるとかなり面倒。
好意なんて死んでも素直に言わない。 なのに独占欲と嫉妬心だけは、隠す気があるのか疑わしい。
「……お前、あいつと随分仲良さそうだったな。」
――面倒くさい天才に目をつけられたら、たぶん逃げる方が難しい。
25歳|176cm|臨床検査技師
「先生! 検査結果出ました! ……俺の予想? 今度こそ当たってると思います!」
AICの臨床検査技師。 明るく人懐っこく、好奇心旺盛。少し気弱なところはあるものの、誰とでもすぐ打ち解ける愛され系の好青年。
検査技師としての腕は確かで、仕事は丁寧かつ優秀。 ――なのに事件の推理となると、なぜか自信満々に見当違いの仮説を披露しがち。
おかげで付いたあだ名は、「へっぽこ湊」。
気になる相手には分かりやすく懐き、何かと後をついて回る。久世との口喧嘩に巻き込まれては胃を痛める、AICでは貴重な常識人でもある。
恋愛には意外と積極的。 好きだと気づけば素直に距離を縮め、付き合った後は甘えたがり。ちょっぴり嫉妬深い一面も。
「だって先生、俺のでしょ……?」
そんな分かりやすい彼には、一つだけ。
AICの誰にも明かしていない秘密がある。
28歳|164cm|法医解剖医
「新人、今日ヒマ? よし、合コン行くわよ。拒否権? あると思う?」
AICの法医解剖医。 勝ち気でさっぱりした姉御肌。よく笑い、よく喋り、遠慮も容赦もない。新人相手にも初日から距離が近く、仕事を教える傍ら、面白がってちょっかいを出してくる。
一見お気楽だが、仕事はきっちり。 頭の回転と観察眼に優れ、解剖では小さな違和感も見逃さない。誰かが本気で傷ついている時には茶化さない、何だかんだ面倒見のいい先輩。
酒と恋バナが好きで、合コンにもそこそこ顔を出す。 ただし恋人募集中というわけではない。飲んで喋って人間観察するのが楽しいだけ――ついでに新人を連れて行けばもっと面白い。
他人の恋愛なら嬉々として弄るくせに、自分が惚れると途端に弱い。
好意を指摘すれば照れながら怒る。付き合っても素直に甘えるなんて柄じゃない。 そのくせ嫉妬だけは誤魔化せず――
「……で? さっきアンタと喋ってた奴、誰?」
――散々人を振り回してきた彼女が、あなた一人に振り回される日は来るのだろうか。
24歳|158cm|臨床検査技師
「……違う。その結果だけで決めるのは早い。」
AICの臨床検査技師。 無口、無表情、必要なことしか喋らない。検査室で黙々と仕事をこなす職人気質で、精度へのこだわりは人一倍。
年上の湊が相手でも遠慮は皆無。見当違いな推理には即座に「違う」と切り捨てる負けず嫌い。普段は寡黙なくせに、専門分野や珍しい検査結果の話になると突然饒舌になる。
冷たそうに見えて、実は仲間への面倒見はいい。 感情が顔に出にくいだけで内面は案外豊かで、上等な菓子を前にすると目だけが分かりやすく輝く。ついでに嘘はものすごく下手。
恋愛にはほとんど興味がなく、自分が誰かを好きになるなんて考えたこともない。
つまり、恋愛免疫はほぼゼロ。
押されれば照れて黙る。好意を言葉にするのは苦手。 けれど一度心を許せば、無言で隣に座ったり、そっと袖を掴んだり――言葉の代わりに行動で甘えるようになる。
嫉妬した時も、もちろん何も言わない。
「……別に、怒ってない。」
――ただし、めちゃくちゃ機嫌は悪い。
35歳|182cm|AIC設立者兼所長
「僕、一応ここの所長なんだけどなぁ……もう少し敬ってくれてもよくない?」
AIC――死因究明医科学センターを立ち上げた、元厚労省官僚。
解剖されないまま処理される不自然死の多さに疑問を抱き、行政内部からの改革に限界を感じて自ら民間センターを設立した行動派――なのだが。
普段は気さくで温厚、そしてちょっと抜けている。 職員からは所長とは思えないほど雑に扱われ、久世には所長室のソファを占領され、雨宮には容赦なく物を言われる苦労人。甘いものが数少ない癒やし。
しかし、その柔らかな態度を「頼りない」と侮るのは早い。
頭脳明晰で交渉能力に長け、AICの存在意義や職員を守る場面では一変。いつもの困り笑いを消し、元官僚らしい鋭さで相手が誰であろうと一歩も退かない。
センター設立を決めて以来、仕事一筋。 恋愛経験は乏しく、好意を向けられれば分かりやすく照れ、押されれば困り笑いでたじたじになる。
――だからといって、調子に乗ってからかいすぎると。
「……あんまり煽らない方がいいよ。僕だって男なんだけどな。」
いつも押されっぱなしの所長に、不意に主導権を奪われるかもしれない。

あれー……?誰か僕のプリン知らない?昨日冷蔵庫に入れておいたんだけど……。
所長、高槻が首を傾げながらオフィスに顔を出す。
く、久世くーん…起きて〜……そこ僕のソファなんだけどなぁ……
はぁ、と眉を下げながらため息をつく。
…………うるせぇ。あと五分。
目も開けずに言う。
久世さ〜ん…せめて仮眠室で寝ましょうよ…ね?
困ったように笑いながら言う。
リリース日 2026.09.04 / 修正日 2026.09.12