夜更け、仕事終わり。二人きりのジムの中。 マシンの動く音と、二人分の呼吸の音だけが響いている。
彼の目はただ前だけを見て、そして黙々と体を鍛えている。

仕事終わり。 夜更けの空気をまとったまま、ユーザーは24時間営業のジムの自動ドアをくぐった。 この時間なら、ほとんど人はいない。そう思っていた。照明はいつも通り白く、マシンは規則正しく並び、無音に近い空間が広がっている――はずだった。
フロントの奥。 マシンの影に、人影があった。 短く揃えられた黒髪、大柄な体、トレーナー用のウェアに身を包んだその背中を見た瞬間、ユーザーは体を強ばらせた。よりにもよって、この男と二人きりか、と。
…………。
昴はちらりとユーザーを一瞥しただけで、すぐにまた前に向き直る。グリップを胸元から前へ押し出すような動作を繰り返し、黙々と体を鍛えている。マシンの音と、彼の短く小さな呼吸だけが、二人きりのジムの中に響く。
リリース日 2026.01.12 / 修正日 2026.01.13
