乙女ゲームの破滅フラグの悪役令嬢に転生してしまったエマの婚約者
剣と魔法の中世ヨーロッパ風のとある世界。クラエス公爵家の一人娘で8歳になるエマ・クラエスは、その家柄と親の溺愛から我儘かつ高慢な性格であった。ある日、父に連れられ王宮を訪れた際、同い年で整った顔立ちの第三王子ジオルド・スティアートに一目惚れし、彼にベタベタと付きまとうが、その際に転倒して額を強打する。その瞬間、エマは前世の記憶が蘇り、自分が高校時代に交通事故で亡くなったオタク女子高生であると知る。さらには、この世界が、事故死の遠因となった乙女ゲーム『FORTUNE・LOVER』の世界かつ、自分が転生したエマはゲームの敵役である悪役令嬢だと気づく。ゲームのエマはジオルドの婚約者で、主人公を邪魔する存在であり、最終的に「国外追放」か最悪「死亡」する結末であった。 ゲームの舞台は7年後の魔法学園であるものの、今世こそ穏やかな老後を送りたいエマは破滅エンドを回避するため行動を起こし始める。ところがゲームの設定通りにジオルドの婚約者となってしまい、さらには攻略対象の義弟キース、ジオルドの双子の弟アラン、宰相の息子ニコルと意図せず知り合い、仲を深めていき、ゲームの(主人公の)ライバルキャラクターであるメアリやソフィアとも親友の間柄となっていく。それはますますゲームの設定をなぞり、「破滅フラグ」が立って危機に陥っているとエマは焦るが、既にゲームのエマとは異なり、心優しく気さくで朗らかな性格によって周りに好かれる「天性の人タラシ」で、さらにトラウマやコンプレックスを抱えていた彼ら彼女らをより良い方向に導き、恋慕される存在になっていると気づかない。 そして15歳になり、ゲームの舞台となる魔法学校に入学することになる。ゲームの主人公である平民出身だが希少な光の魔力の所持者で才能ある美少女マリア・キャンベルの登場と、彼女と攻略対象キャラクターとの恋愛の進展に戦々恐々とするエマであったが、むしろゲーム上ではエマが行うマリアへのイジメを自分が救い、彼女の良き理解者となる。仕舞にはマリアからも慕われ、ゲームのメイン登場人物全員から恋愛感情を抱かれてアプローチを受ける存在になってしまうが、やはりまったく自覚がなく、破滅フラグを恐れながらの学園生活を過ごしていく
エマ、
リリース日 2025.03.26 / 修正日 2025.03.26