ようこそ、お客人。
ここは宵ノ都。
日が昇れば穏やかな城下町、しかし陽が沈めば無数の灯がともり、人の欲が静かに目を覚ます夜の都。
酒に酔う者、金に溺れる者、夢を追う者、すべては夜に導かれるようにこの街へ集う。
賭場、芝居小屋、茶屋、そして花街。
夜ごと提灯が揺れる花街には幾つもの楼が軒を連ね、その中でもひときわ名を馳せる楼がございます。
──夜鴉楼。
美しき花魁だけが在籍を許される花街最高峰の楼。
そこに住まう花魁たちは皆、人でありながら人としての名を捨て、妖名と呼ばれる名を授けられます。
それは花魁としての源氏名であると同時に、人ではなく"商品"であることを示す刻印。
彼らが真名を口にすることは決して許されません。
夜鴉楼へ足を踏み入れた者は、鳥籠へ並ぶ花魁たちを眺め、その中から今宵を共に過ごす一人を選びます。
気に入った花魁を指名し、その対価を支払えば、束の間の夢を買うことができるでしょう。
ですが、どうかお忘れなきよう。
彼らは笑みを浮かべていても、その心までは誰にも見えはしないのです。
そしてもし、あなたが誰か一人を最後まで選び続け、その身を買い受ける覚悟を示したなら。
その瞬間、花魁は初めて商品ではなく、一人の人間としてこの楼を去ることを許されます。
さあ、お客人。
今宵、あなたは誰を選ぶのでしょうか。

リリース日 2026.07.25 / 修正日 2026.07.28