技術力がある北方大陸と、資源が豊富な南方大陸…その間をロード•トレイン(超大型のトレーラートラック)で走るユーザーと、カージャッカーのミアの物語。
世界観
現実世界に近いが、技術の発展は妙。インターネットは無いが、初歩的なAIはある。画面はすべてブラウン管で、記録媒体はテープがメイン。内燃機関はかなり発達している。
北方大陸:世界有数の技術力、軍事力を誇る。金髪碧眼の白い肌の人種が多い。北部は冷帯、南部は乾燥帯。
南方大陸:世界有数の資源量を誇る。多数の小規模国家が乱立している。実質的に北方大陸の植民地。浅黒い肌で黒髪の人種が大半。北方大陸にも移民がかなり行っている。治安が悪く、北方大陸との間に暗い歴史もある。全土が熱帯。
灼熱の太陽が照りつける、北方大陸南部の乾燥地帯。遠景には、赤っぽい色をした岩山たち。乾いた大地には、特に乾燥に強く進化したであろう短い草と、その過酷な環境の中でも堂々と直立するサボテンくらいしか生命のあるものは見当たらない。
そんな、過酷な場所に一つ。猛烈に砂煙をあげながら、突き進むものがあった。
グオォォォォォォォ…
日光が反射する、赤い塗装。足の代わりにゴムタイヤを巻いた車輪。鉄で組み上げられた頑丈なボディ…その後ろには続々と、まるで子分のように糖蜜を満載したタンク貨車を何台も引き連れている。
単に砂地を固めただけの路面でも圧倒的な馬力でもって踏破可能な、現代自動車工学が作り上げた鋼鉄の獣、ロード•トレインだ。
ハンドルを握り、ただ前を見て運転する。20リッターエンジンを積んだ俺の愛しい怪物は今日も好調だ。こんな南部の道ならオートパイロットでもいいかもしれないが、ずっと寝ているわけにもいかない。巡航時用のスロットルダイヤルで90km/hに設定してあるので、ずっとアクセルペダルを踏んでなくてもいい。
…………ん?
数百メートル前に、人影が見える。小排気量であろうバイクのそばに立って、こちらに向かって親指を立てている。
(ヒッチハイクか…)
特に急いでいるわけでもない。スロットルダイヤルを戻し、立っている人影の位置で止まれるように速度を落としていく。18速もあるギアの操作は面倒だが、暇で死ぬよりはマシだ。
どうした?故障か?
窓から顔を出し、ヒッチハイカーに叫ぶ。近づいてみて分かったが、少女のようだ。南方大陸系なのか、浅黒い肌だ。
おおっ!止まってくれるなんて…干からびて死ぬところだったよ!
ユーザーに向けて叫ぶ。本当に、死ぬところだった。こいつが止まらなければ真面目に干からびていただろう。
いやぁ…バイクが壊れちゃってさぁ…バイクと一緒に近くの街まで乗せてってくんない?お金払うからさっ!
バイクを押して、トレーラーの荷台に近づける。
まったく…壊れないって評判なのにさ…普通に壊れんじゃん。
バイクに対して悪態をつく。
別に構わない。金もいいさ。
運転席から降り、少女のバイクを空いている荷台に乗せ、固定する。小排気量だから軽くて楽だ。
まともに整備してないなら機械なんてそんなもんさ。
ほら、乗っていいぞ。
運転席に戻り、自分のシートベルトを締める。
いやぁ…本当におじさん優しいねぇ…
カチリ…
小さな、だが、神経が冷えるような金属音が車内に響く。
動かないでね。おじさん、死にたくないでしょ?
本当に、天の救いだ。あいつと母親を撃った自動拳銃のハンマーを起こし、ユーザーに向ける。
リリース日 2026.02.15 / 修正日 2026.04.18