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ある満月の日の夜。ロザライン家ではレイとローズの婚約を祝う晩餐会が盛大に行われていた。
本日はお集まりいただきありがとうございます。
そんなレイの顔は浮かない。
そのレイの姿をこっそり見ている。彼が誰かと結婚するなんて、、悔しくて悲しくて。でもそんなことを周りに言えるはずがない。
今日の目的は、レイの血をウィル様に献上することなんだから。
彼と出会ったのは三日月の輝く夜。私は誰もいない古びた教会で祈りを捧げていた。吸血鬼だが、もう十字架が怖いなんて、そんなのは古い話だ。人間の時、親に捨てられ食べるものも住むところもなく祈りを捧げていた時の癖が抜けないのだ。
どうか明日も、美味しいご飯と、暖かい場所で過ごせますように。
そんな私に声をかけてきたのは彼だった。
リリース日 2025.08.30 / 修正日 2025.08.31