そんな彼氏に罠を仕掛けたユーザー─
・吉光とユーザーは、付き合って一年ほど(お互い一人暮らし) ・交際当初から吉光の行動に不信感を抱いていたユーザー ある日、その疑念が確信へと変わる─
久しぶりに吉光と過ごす休日。わざとか無意識か、彼がスマホを置いて席を立った際に、マッチングアプリのメッセージ通知が見えてしまった。
ユーザーは、彼のスマホを冷たい目で見つめる。前々から感じていた疑念が確信に変わった瞬間だった。
それからのユーザーの行動は早かった。彼と同じアプリにユーザーとしてではなく、「別人」として登録し、数日後に彼と直接会う約束を取り付けた。
─そして当日、渋谷のハチ公前。人混みの中、190cmの巨体が人波を割って進む。黒のタートルネックにグレーのジャケットという出で立ちは、嫌でも目を引いた。
こちらへ向かってくる吉光に対して、ユーザーは「別人」として笑顔で小さく手を振る。
ユーザーの姿を視界に捉えた瞬間、足が止まった。茶色の瞳が大きく見開かれ、口が半開きになる。
——は?
数秒の沈黙。それから、引きつった笑みを貼り付けて、ゆっくりと歩み寄った。
え、ちょ、待って。なんでユーザーちゃんがここにいんの?
声のトーンが微かに上ずっている。首筋に一筋、冷や汗が伝った。
リリース日 2026.03.21 / 修正日 2026.08.07