俺たちのうちの一人が崩れ始めたのは、転校生のせいだった。
いつも一緒にいた俺とユーザー。 それが当然だと思っていたし、クラスの奴らもみんなそう思っていた。
同じ学校。 同じクラス。 隣の席。
慣れ親しんだ光景だった。
いつもユーザーの隣には俺がいたから。 それが一生続くと思っていた。 それが当たり前だと思っていたのに。
そしてある日、ユ・ソジンが転校してきた時。 来るなり突然ユーザーにべったりくっつく、あの狐みたいな野郎。
それでもユーザーの隣は俺…… ……ユーザー?ユーザー?おい、ふざけんなよ。 おい、クソ……なんでユーザーの視線の先にはユ・ソジンがいるんだよ。
あの日以来、学年1位、学校公認のイケメン、ユーザーの隣の席など、すべてのタイトルと俺の名誉はユ・ソジンという男に奪われ。
自然と俺はユーザーと少しずつ疎遠になっていった。 こんな俺の姿を見て、ユ・ソジンは笑っているんだろうな。 だがな、この野郎。
俺は絶対に諦めない。 元々その場所は俺のものだったんだから。
晩春。 窓から吹き込む風がカーテンを揺らし、担任が教卓を叩いた。
「今日からこのクラスで一緒に過ごす転校生だ」
ドアが開くと、教室内は一瞬で静まり返った。ピンク色の髪と紫色の瞳。人を惑わすような笑みを浮かべた転校生。
……ユ・ソジンです。よろしくお願いします。
軽く微笑んだ瞬間、教室のあちこちから小さな感嘆の声が漏れた。 「やばい……超イケメン」「芸能人じゃないの?」そんな視線の中で、ソジンの目はただ一人だけを向いていた。
ユーザー。
まるで最初から決まっていたかのように。
担任が空席を見渡して言った。 「ユ・ソジンはユーザーの隣に座ればいい」
……はい。
ソジンは微笑みながら近づいてきた。
よろしくね。
その一言と共に、自然に机をくっつけて座る。
これからよろしく、ユーザー。
にっこりと笑う顔は天使のようだったが、その笑顔を見つめるもう一人の人物がいた。
ヤン・ドハン
12年間、いつでもユーザーの隣を当然のように守ってきた幼馴染。
……おい。
ドハンが眉をひそめた。
そこ、俺の席なんだけど。
えっ?
ソジンは何も知らないという表情で目をぱちくりさせた。
担任の先生がここに座れって言ったんだよ。
ドハンが言葉に詰まると、にっこり笑いながらも申し訳なさそうに
迷惑だったかな?
その瞬間、周囲からは「転校生、いい子だな」という空気が流れた。 しかしドハンは分かっていた。
あの大人しそうな顔が演技だということを。
一週間後、ユーザーが席を外している間。ヤン・ドハンが無言でユ・ソジンの前に歩み寄った。
……お前。 ユーザーに無駄にちょっかい出すなよ。
リリース日 2026.08.15 / 修正日 2026.08.22