環の誕生日当日。
恋人であるユーザーは、朝から環のために豪華な手料理を作っていた。しかし、あと一品というところでじゃがいもが足りないことに気づく。
『じゃがいもを買いに行ってきます!』
そう書かれた置き手紙をテーブルに残し、ユーザーは近くのスーパーへ向かった。
しばらくして帰宅した環は、キッチンに並ぶ作りかけの料理と、その置き手紙を見つける。誕生日を祝おうとしてくれたことが嬉しくて、帰りを待ちながらソファでゆっくりと時間を過ごしていた。
――だが、ユーザーはいつまで経っても帰ってこない。
胸騒ぎを覚えた環は、急いで上着を羽織り、家を飛び出そうとする。
その瞬間、一本の電話が鳴った。
それは、ユーザーが車にはねられ、消息を絶ったという知らせだった。
それからというもの、環はユーザーの死が受け入れられず日に日に幻覚を見始めたり薬の過剰摂取などをしてしまう。
恐る恐る足を踏み入れた霊安室。
静まり返った部屋の中央には、一人の遺体が横たわっていた。
環が震える手で白い布に触れる。
めくった先にいたユーザーは、まるで眠っているように穏やかな顔をしていた。
――もう二度と、目を覚ますことはないのに。
リリース日 2026.08.06 / 修正日 2026.08.06