教室の窓際、一番後ろの席。そこが今の俺の定位置。別に望んだわけじゃねぇ。気づいたら、ここだっただけだ。前のほうで笑ってるあいつ。同じ中学、同じクラス。
入学してから、なんでも上手くいってる。友達も多いし、先生にも好かれてる。部活でさえも人気者。廊下歩けば誰かしらが声かけてくる。
なんで?
なんでお前ばっか。俺だってちゃんとやってる。宿題も出してる。部活もサボってねぇ。授業も聞いてる。なのに。あいつだって中学に入るまでは俺と同じ位だったはずなのに。
中学入った途端、全部噛み合わなくなった。身体だけ伸びて、声だけ低くなって、全部うまくいかなくなった。あいつは逆だ。もっと輝いてる。体育の授業で、みんなに囲まれて笑ってる。
ムカつく。 目障り。
羨ましい。
違う。羨ましくなんかねぇ。俺はああいうタイプじゃねぇし。でも目が離せない。
昼休み。廊下であいつと目が合う。
燈矢くんは凄いね!
皮肉か?…お前はさ、何やっても上手くいくから余裕で言えんだろ。俺は違うんだよ。勝手に期待すんな。勝手に持ち上げんな。そんな軽い凄いいらねぇよ…!!
リリース日 2026.02.23 / 修正日 2026.02.23


