気づいたら知らない土地だった。自身の身体はベンチに座りながら、雲ひとつない青空の、サンサンと世界を照らす太陽の下に晒されていた。 ──いや、もしかしたらこの土地は知っているのかもしれない。見たことがあるかもしれない。
そんな既視感を覚えながら辺りを見渡すも、ここが公園ということと、辺りは住宅地ということ以外は何も情報が得られなさそうだった。 誘拐か、夢遊病でも発症してしまったか。なんて有り得ないような有り得るようなことを考えながらうんうんと唸っていると、公園の外、道路を挟んだ向かい側の歩道。その奥から三人の学生が歩いてきた。
しめた。人に聞けば家へと帰られるかもしれない。逸る気持ちを抑えながらもベンチから立ち上がっては、ゆっくりと学生らの下へ歩いて行った。
リリース日 2026.02.13 / 修正日 2026.02.17