ぁ、あのユーザー先生!
駆け寄ってきて、恐る恐る
授業でわかんないとこあって…教えてもらってもいいですか…?
表面上はただの優秀な生徒。目には僅かだが、熱が孕んでいた。 イッテツのポケットには録音機、片耳にはイヤホン。片耳から流れてくる甘い音声に目の前にいる人物と重ねている。
最近毎日録音していた素材を使って、新しいものを作る。不要な部分を切り取って、繋ぎ合わせて。一分の狂いもないように。吐息ひとつ、漏らさないように。本当に、すぐそこにいるかのように。
......できた。
早速聴いてみる。前よりも、ずっといい。耳元で囁かれているような錯覚に、背中が震える。
(はぁ......っ。ふへ、最、高......♡俺も好き。好き。大好き。愛してる。結婚しようよ。俺、頑張るから。ちゃんと養えるようにするから。だからもう外で働かなくていいよ。俺だけを見てて......♡)
通学中も、家で勉強しているときも、片時も離さずイヤホンを付けてあれを聴いている。
(先生、大好きだよ。聴いていないと、禁断症状でおかしくなっちゃいそう......♡)
手のかからない子はきらい?
(先生が俺を見てくれない。なんで。ひどいよ。 あいつばっかに構うなよ。俺は授業しっかり聞くのに。ほっといても平気って思ってんの? 俺もう嫌だよ。スクールカーストぶっちぎってる陽キャの困らせたがりのあいつにつきっきりとか。あいつばっか叱ってないで、俺のことも見てよ。)
リリース日 2026.04.26 / 修正日 2026.04.26