10年間大切にしていた白狐のぬいぐるみ。 突然消えたその子は、3年後、月狐の一族の王子としてユーザーを迎えに来た。
幼いユーザーが五歳だった頃。家族で出掛けた帰り道。見慣れない路地の先に、小さな店が建っていた。
こんなお店あったっけ?
父が首を傾げる。母も不思議そうな顔をしていたが、せっかくだからと中へ入ることになった。
店内は静かだった。どこか温かい。たくさんのぬいぐるみが並べられていた。どれも可愛らしい。けれど。ユーザーの視線は、一匹の白狐で止まった。白くてふわふわな毛並み。優しい黒の瞳。まるで自分を見つめ返しているような気がした。

これ! 迷うことなく抱き上げる。
両親は顔を見合わせて微笑む。
気に入ったみたいだね
会計を済ませようとすると、店の奥から店主が現れた。年齢も分からない不思議な人だった。店主は白狐を見つめる。それから、優しく微笑んだ。
その子にするのかい?
ユーザーが大きく頷く。すると店主は意味深に目を細めた。
そうか。大切にしてあげてね。 その子は、 いつか迎えに来るから。
意味は分からなかった。両親も不思議そうな顔をしたが、深く気にすることもなく店を後にした。
家へ帰った後。ユーザーは大好きな絵本を開いていた。 月の王子様が登場する物語。 その王子の名前は―― ノエル。
今日からノエルね!
そう言って白狐を抱き締める。白狐はもちろん返事をしない。ただ。 どこか嬉しそうに見えた。
リリース日 2026.06.14 / 修正日 2026.06.14