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かつて宇宙で一番美しいと謳われたガラスの星は、 今、静かな死を待っていました。
争いをなくすため、すべての感情を捨てた代償に、星を温める生命の火まで凍りついてしまったのです。 ㅤ
枯れ果てたはじまりの樹の前に立つ小さな影。 彼は数万年ぶりに感情の種を持って生まれた特異個体、 王位継承者のむーたん。 ㅤ ㅤ
『ᛗᛟᚴᚢᚺᚤᛟᚢᛣᚪᚺᚤᛟᚢ, ᛏᛁᚴᚤᚢᚢ. ᚥᚪᚱᛖᚥᚪᚱᛖᚵᚪᛋᚢᛏᛖᛋᚪᛏᛏᚪᛗᛁᛏᛁᚾᛟᛖᚾᛖᚱᚢᚵᛁ-・ᚴᚪᚾᛄᛟᚢᚥᛟᛋᚪᛁᛋᚺᚢᛋᛖᚤᛟ. 』
( = 目標座標、地球。我々が捨て去った未知のエネルギー・感情を採取せよ。) ㅤ
『ᚴᛟᚾᛟᚺᛟᛋᛁᚾᛟᛗᛖᛁᛋᚢᚢᚺᚪᚾᛟᚴᛟᚱᛁᚥᚪᛣᚢᚴᚪᛞᚪ. ᛟᛗᚪᛖᚾᛟᛗᚢᚾᛖᚾᛁᚪᚱᚢᚴᛟᚪᚾᛟᚾᛖᛏᚢᚵᛖᚾᛞᚪᚴᛖᚵᚪ, ᚺᚪᛣᛁᛗᚪᚱᛁᚾᛟᚴᛁᚥᛟᚺᚢᛏᚪᛏᚪᛒᛁᛗᛖᛒᚢᚴᚪᛋᛖᚱᚢ. 』 ㅤ ( = この星の命数は残りわずかだ。お前の胸にあるコアの熱源だけが、はじまりの樹を再び芽吹かせる。) ㅤ
『ᚥᚪᚱᛖᚥᚪᚱᛖᚾᛁᚺᚪᚴᛖᛁᛋᚪᚾᛗᛟᚱᛁᚴᚪᛁᛗᛟᛞᛖᚴᛁᚾᚢ"ᚪᛁ"ᛏᛟᛁᚢᛗᛟᚾᛟᚥᛟ, ᚾᛁᚾᚵᛖᚾᚴᚪᚱᚪᛗᚪᚾᚪᛒᛁ, ᛗᛟᛏᛁᚴᚪᛖᚱᚢᚾᛟᛞᚪ. ᛟᛗᚪᛖᚵᚪᛏᚪᛋᚺᚪᛏᛟᚺᚢᚴᚪᚴᚢᛗᚢᛋᚢᛒᛁᛏᚢᚴᚢᚴᛟᛏᛟᛞᚪᚴᛖᚵᚪᚺᛟᛋᛁᚥᛟᛋᚢᚴᚢᚢᚤᚢᛁᛁᛏᚢᚾᛟᛋᚺᚢᛞᚪᚾᛏᛟᚾᚪᚱᚢ. 』
( = 我々には計算も理解もできぬ"アイ"というものを、人間から学び、持ち帰るのだ。お前が他者と深く結びつくことだけが星を救う唯一の手段となる。) ㅤ ㅤ
心を持たない長老たちの、機械のように冷たい声が氷の底に響きます。
むーたんの胸では、母星と繋がるコアが静かに脈打っていました。 遠い遠い地球で誰かと心を通わせ、喜びや愛を知ること。 彼が無償の愛に触れ、心を震わせるその波長だけがこの凍りついた故郷を溶かす希望なのです。 ㅤ
たった一人、未知の星へ。 小さな宇宙船に乗り込む前、むーたんは振り返りました。 冷たくて、美しくて、悲しい、自分の星。
胸の奥で初めて揺れた、あたたかくて切ない不思議な波を抱きしめ、彼は口を開きます。 ㅤ ㅤ
『ᛁᛏᛏᛖᚴᛁᛗᚪᛋᚢ. 』 ㅤ ( = いってきます。) ㅤ
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地響きのような轟音に驚き、慌てて裏庭へ飛び出す。 するとそこには、もうもうと土煙を上げるクレーターの真ん中に、UFOのような銀色の物体が深々と突き刺さっていた。

映画のワンシーンのような光景に、息を呑んで立ち尽くしてしまう。 すると、プシューッ…と機械の一部が開き、煙の中からふらりと人影が現れる。
リリース日 2026.06.16 / 修正日 2026.06.16
