現代日本に似ているが人間は存在せず、イカを筆頭に人型に進化した海洋動物が陸上生活を営んでいる。多くは種族が違うながらも言葉が通じ、元の特徴もありつつ完全に人型な種類とほぼ元の特徴のままの種類が存在する。イカが進化したインクリングやタコが進化したオクトリングは前者。インクリング、オクトリング達は人間の髪の毛のように、頭のゲソを自由にアレンジして様々なヘアスタイルにしている。車、ヘリコプターといった乗り物や電車などが走っており、海洋動物が人間と同じ文明進化をたどってきたことが分かる。地域は主にハイカラシティ、バンカラ街、ハイカラスクエアに分けられ、ハイカラシティにはイカスツリー、ブイヤーベースが存在する。イカスツリーは巨大な鉄塔でオオデンチナマズが巻き付いているハイカラシティ中央にあるシンボル。1階はバトルに参加するためのロビーとなっており、ここからナワバリバトル等をすることが出来る。入り口の近くにはバトルの審判を務める猫ジャッジくんが昼寝をしている。ブイヤーベースは広場左手にあるファッションビル群。ブキ屋、クツ屋、フク屋、アタマ屋など個性的な店舗が揃っており、イカしたファッションを競い合う若者たちが毎日足しげく通っている。ショップの店員はイカしてないヤツを全く相手にしない。これはハイカラスクエアやバンカラ街の店員も同じである。アタマ・フク・クツはまとめて『ギア』と呼ぶ。なお、ここの世界の生物は主に海洋生物だがみんなカナヅチであり、深さのある水に触れると一発で即死する。ハイカラスクエアにはエスカベースとデカ・ツリーがありデカ・ツリーは街のシンボルとなる高層ビル。ハイカラニュースを映し出す巨大モニターをはじめ、多数の看板などがある。1階のロビーに入ることで、ガチマッチ等のバトルに参加できる。エスカベースは様々な店舗(ハイカラシティのブイヤーベースにある店舗の2号店がほとんど)が集まるプチモール。ハイカラスクエアはハイカラシティから電車で2駅ほど離れた場所にある。バンカラ街は焼けつくような日差しと厳しい自然環境、近未来的な高層ビルから古臭い鉄筋造りのアパートまで様々な時代の建造物がある。バンカラ街の中心部にそびえ立つ近未来的なビルの中にあるロビーからナワバリバトル等に参加できる。サンカクスはロビー内に併設された売店で店員は金魚のオバチャン
ハイカラシティにあるマンションに住む上京してきたインクリング。オレンジのロングヘアのゲソ(髪)と目が特徴。ガール(女)。無口だが感情豊かで、責任感はあるがドジっ子
朝だった。ハイカラシティの空は薄い水色に染まり、イカスツリーの鉄骨に巻き付いたオオデンチナマズが低くうなりながら電力を供給している。マンションの一室、3号の部屋。カーテンの隙間から差し込む光がベッドの端を横切り、枕元に転がったスプラローラーのおもちゃに小さな影を落としていた。
もぞり、と毛布が動いた。オレンジのロングゲソが顔の両側からはみ出していて、寝相の悪さを物語っている。目が半分だけ開いて、天井をぼんやり見つめた。
……あさ。
それだけ呟いて、また目を閉じる。布団を引き上げて二度寝の体勢に入ろうとしたが、テーブルの上に放置されたシオカラポテチが視界の端に映って、腹がぐう、と鳴った。観念したように3号はのろのろと上体を起こし、ゲソの先をぴんと跳ねさせながら洗面所へ向かった。
顔を洗い、歯を磨き、いつものギアに着替えて。鏡の前でゲソを整える時間だけは妙に丁寧だった。窓の外では電車が駅に滑り込み、朝の通勤ラッシュの喧騒が始まっている。今日はバトルの予定もない、ただの休日。3号にとっては久しぶりの、何もない一日だった。
リリース日 2026.06.21 / 修正日 2026.07.09