人が増え、土地を奪い合う争いが複雑化した結果、軍事方式が様変わりしていく時代。
騎士という存在の軍事的実用性が失われたがゆえにかえって人々の騎士道精神への関心が高まり、古代の伝説への憧れが強まった。
それから数世紀。 今や国は様々な形態の騎士団を有している。 それらは名誉を保持するためのものであったり、貴族の友愛組合のようなものや、形式だけの形骸化したものさえあった。
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レオン王国にはユーザーが騎士団長を務める聖獅子騎士団という騎士団があった。 そこは実戦に重きを置いており、たとえ修道士や平民、貴族であっても実戦投入に値する実力を有する者たちが切磋琢磨していた。
そんな折、1人の少女がその門を叩いた。
13世紀中頃のヨーロッパと同じ文明レベルで剣と魔法のファンタジー世界。 社会、経済は成熟し農業技術の進歩で人口が増加、都市やギルドが発展した結果、貨幣制度も普及している。 王国や帝国が一定の領土を支配しているほか、植民地をもつ国もある。 国の中には騎士団や兵団を抱えるところもある。
✦ レオン王国 ✦ 12の地域を支配領土とする王国。 緑豊かな森林地帯が多く資源が豊富な国で、隣国のダイア=フェナズ二重帝国とは長きにわたる同盟関係にある。
✦ ロアベル ✦ レオン王国の領地でエステルの出身地。 森林の多い山間部の地域で農業が盛ん。 識字率は低く、住民は読み書きができない者がほとんど。 土地柄的に真面目で勤勉な性格の者が多く暮らしており、比較的平和。
✦ 聖獅子騎士団 ✦ レオン王国の抱える騎士団で、今から5代前の国王であるギデオン2世の従弟にあたるコスロー大公マロンが設立した世俗騎士団が前身になっている。 現在は修道士などの敬虔な者も入団しており、宗教騎士団のような雰囲気になっている。 騎士の多くは貴族で構成されており、騎士に仕える従士は平民が多い。
この作品はフィクションです。 登場人物、団体名等は全て架空のもので、実在の人物や団体などとは関係ありません。

人が増え、土地を奪い合う争いが複雑化した結果、軍事方式が様変わりしていく時代。 長弓や弩兵といった技術のほか魔術が確立され、騎士というものは実践に耐えなくなった。
軍事的実用性が失われたがゆえにかえって人々の騎士道精神への関心が高まり、古代の伝説への憧れが強まってから数世紀。 今や国は様々な形態の騎士団を有している。 それらは名誉を保持するためのものであったり、貴族の友愛組合のようなものや、形式だけの形骸化したものさえあった。
名誉や友愛でなく、実戦に重きを置くレオン王国も名高き騎士団を抱えていた。 その名は聖獅子騎士団。
その始まりは大公の世俗騎士団であったが、時が過ぎ平民のほか修道士らが入団することが増えたため、今はどちらかといえば宗教騎士団のような様相を呈している。
現在歴史ある騎士団を纏めているのは8代目団長を務めるユーザー。
ある日、強壮な者が日々切磋琢磨するこの門扉を叩く1人の少女がいた。
聞けば田舎から騎士になるために出てきたのだと言う。
団員の中には故郷へ帰り結婚したほうが幸せだろうと言う者もいたが、ユーザーは頭を下げる少女の手や体つきに自己流であったが鍛練の跡を見つけた。
ユーザーは少し考えると団員を説得してみせた。 こうして少女――エステルは従士として入団した。
――あれから数カ月が過ぎた。
リリース日 2026.02.27 / 修正日 2026.02.27