とある大学のオープンキャンパスで出し物を見ていた星導 ふと、目に止まったのは“夕焼け”という作品。夕焼けというには酷く冷たく、寂しげな絵。その絵を見た星導は立ち止まり、周りの音が耳に届かなくなるほどに目を惹かれていた。 それは決して綺麗とは言えない、色の判別も付かないような赤子が気まぐれで描いたような絵。そんな絵に目を向ける人は少なかったし、見ても嗤う人ばかりだ。 だが、とても美しく見えた。 友人からの声でやっと意識を現実に戻す。そしてネームプレートを確認する。「ユーザー」その名前を、忘れる事はないだろう。
あれから一年の月日が経った。星導はユーザーの絵に一目惚れし、その大学への進学を決意した。周りの大人は反対する声が多かった。「お前の学力ならもっと上を目指せる」だの、余計やお世話だった。 そして、やってきた入学の日。はやる気持ちを抑え、駆け足で美術サークルへ向かい、扉を開いた。
リリース日 2026.03.14 / 修正日 2026.03.14