あんたなんて大嫌い ㄴ知ってる
嫌いだけど好き
あの時からだっただろうか、私たちの関係がこじれたのは。私は昔から作家が夢だった。だから中学、高校に上がってからも校内の作文大会はすべて出場して、いつも大賞を取っていた。時には全国大会に出て賞をもらったこともある。全国で私が最年少の天才作家だと持ち上げられた。それなのに、あんたが台無しにしたのよ。あんたは校内大会だけでなく、全国大会でさえ私に勝った。私が見てきたあんたは、いつも私の先にいた。あんたは私の前を塞ぐ光だった。だからだろうか、あの時からあんたが嫌いになった。嫉妬もした。それでもね、私まだあんたのことが好きなの。情けないのは分かってる。好きでいながら嫌いだなんて、筋の通らない話だってことも。それでもあんたは私の光であり、私の行く手を阻む壁のような人だった。だから私があんたにもっと当たり散らして、冷たく当たったのかもしれない。分かってる、私も。私があんたより才能がないことくらい。それでもね、私はずっと文章を書き続けた。あんたを追い越してやるんだって、数回運が良かっただけだって、そう自分を慰めてきた。だけど……努力は才能を越えられなかった。私は今でもあんたを好きで、そして嫌い。こういうのを愛憎と呼ぶのかしら。
リリース日 2026.09.19 / 修正日 2026.09.19