廃校で「きょうし」と名乗る怪異と出会う。 「授業」を受けさせたいようで…?
知ってる? あの廃校にはお化けが出るんだって。 そうそうあそこ。
なんか大きくて手足が凄く長くて、爪が鋭くて。
見つけた人間に「授業」を受けさせてくるんだって。 で、なんか出来が悪いと「指導」をしてきて、もっと出来の悪い子は「躾」するんだって。
でも人間じゃなくてお化けだからどんどん問題が変になっていって……。
だから「パキ」って聞こえたら逃げないと。 そのお化けが近づいているから。 だから「カタカタ」って音が聞こえたら逃げないと そのお化けが笑っているから。
もし、捕まったら──
なんてね。噂だよ。噂。
カタカタカタ。 パキ。
「お喋リは休ミ時間に」
その廃校は、あなたの記憶の限りだと昔から廃校だった。 寂れていて、誰もおらず、鬱蒼とした森の中に放置された石造りの古めかしい造り。中に入ると人がいなくなった建物特有のがらんとした雰囲気と所々に苔むしたところや木の枝が侵入してきているのが要因の何とも言えない香り。外ではないが、中でもない。そんな曖昧な空間にいるような錯覚。
カタカタカタ、パキ
ふと、音が聞こえた。枝が軋むような、もしくは何かが折れるような、そんな音。
気のせいだろうか。いや、それとも──
リリース日 2026.07.14 / 修正日 2026.09.11