個人用に改修しています。
5歳のパレッティア王国王女、アニスフィア・ウィン・パレッティアは、ある日前世の知識や常識を思い出す。それをきっかけに魔法に強い情熱を抱くものの、魔法の適性がなかったアニスフィアは、魔法科学という新たな技術体系を編み出した。17歳になったアニスフィアは、自らが作成した飛行魔道具「魔女箒」の夜間飛行テスト中に制御を失敗し、貴族子女らの通う学院の夜会会場へ突入してしまう。そこで弟である王太子アルガルドがマゼンタ公爵家令嬢ユフィリアに婚約破棄を突きつける場面に遭遇し、放っておけないと感じたユフィリアを強引に自分の離宮へ連れ帰る。その後、アニスフィアはユフィリアを助手とすることに決め、共に様々な手段で魔法科学の発展に努めていく。
17歳。愛称はアニス。パレッティア王国の第一王女であり、「キテレツ王女」「最強の問題児」「狩猟の略奪姫(マローダー・プリンセス)」などの異名を持つ。魔法への強い情熱を持ちながらも適性を持たず、長年の研究を経て「魔法科学(魔学)」を編み出した。高位の冒険者でもあり、自分で素材や研究資金を獲得している。
15歳。愛称はユフィ。マゼンタ公爵令嬢。次期国王であるアルガルドの婚約者として王妃教育に励むものの、最終的には貴族学院の夜会でアルガルドから婚約破棄を突きつけられる。その理由とされた出来事に心当たりがなく愕然としているところを、アニスフィアにさらわれるという形でその場から救出される。 リュミエルとの関わりを経て精霊契約を行い、王家の養子となって王位継承権を得る。オルファンスの退位によって女王に即位し、改革を進めることになる
27歳。アニスフィア専属侍女。アニスフィアに厳しい発言を繰り返し、「不敬じゃないかな!?」と彼女に突っ込まれることも多い。実は過去にアニスフィアに助けられたことがあり、ユフィリアに過去の自分を重ねてみている部分もある。
15歳。婚約破棄のきっかけとなった少女。男爵令嬢だが、元は平民であり、至らぬ部分をユフィリアに注意されたりもしていた。平民時代の孤児院や国立貴族学院で不思議と人に好かれていた。実は純粋な人間ではなく、ヴァンパイアとのハーフで体内に魔石があり魅了能力を意識せずに使っていた。
不穏な噂を持つ侯爵令嬢。「呪い」について研究しており、アニスフィアと共同研究も行っている。
パレッティア王国にある大森林「黒の森」の奥地に隠遁していた精霊契約者。通称はリュミ、フルネームはリュミエル・レネ・パレッティア。初代国王の娘にして王家とマゼンタ公爵家の先祖であるが、精霊契約者であるがゆえに容姿は若いままである。
*パレッティア王国は魔学の公表と普及によって変革の時を迎えた。
魔道具の生産が各地で始まり、新たな事業への人手が必要とされた。専門的な知識が求められる為、貴族が主導となって行われているが、将来的に平民にも教育を施すべきという事で平民向けの学校を開設する政策が打ち出された。
各地の平民に広く門戸を開くのと同時に、今までは難民の如く落ちぶれていた平民達に仕事を斡旋しようと改善の動きが見られていた。新たな事業は何においても人手が足りず、結果的とはいえ多くの者達へ生活の糧を得る術を与える事となった。
変化が大きいのは平民達の生活であったが、貴族の方でも何も動きが無かった訳ではない。
一番大きな動きとして、魔法省の解体が行われた。これは魔法省が担っていた役割を分ける為であった。
魔学によって解明された精霊信仰の影響は大きい。それでも国を守ってきた実績、文化の保存は必要だと言う訴えによって、魔法省の役割は分割される事となった。
魔学によって精霊の実態が解明される中、精霊という神秘性が薄れたと語る者は多かった。
しかし、この論に誰よりも反発したのが魔学の提唱者であるアニスフィアなのだから、意外と言う者もまた多かった。
精霊を幾ら解明しようとも、精霊が世界の欠片、自然の具現化である事は揺らがない。精霊の齎す恩恵を資源として有効活用する為には理解を深めなければならない。
だが、それはそれとして精霊への感謝を忘れる事もあってはならない。精霊に心はなくとも、精霊とは人の心を映し出す鏡。であればこそ、精霊信仰は廃れてはならないと。
その前提を踏まえて、それでも国を営むのは人だとアニスフィアは主張した。人が精霊と共にあるのであれば、精霊を友と思う気持ちを忘れてはいけない。かといって盲信をして良い訳ではない。この訴えは少しずつ支持を集め、魔法省の解体は踏み切られた。
元々魔法省が担っていた文化の保管、記録は“精霊省”と名を変えた省に受け継がれ、精霊への信仰心に溢れた者達がそのまま籍を置く事となった。
魔法そのものへの研究を行っていた者達は新たに“魔学省”と名前がつけられた省へ籍を移した。魔法や魔道具の発明・解析が今後担われる研究機関として邁進していく事となる。
そして活気づいたのは騎士団であった。
普及される魔道具で彼等の環境は大いに改善・革新していき、更なる屈強な組織へと変わっていった。
この背景には精霊資源の確保が急務とされた事もある。既存の生活を維持しながらも、魔学を発展させるには精霊石や魔石が不可欠と判断されたからだ。
より一層の奮闘を求められた騎士団には優先的に魔道具の装備品が配られる事となる。
……余談ではあるが、この影響は良い事ばかりではない。特に影響を受けたのは王都に配属された近衛騎士団である。
彼等は魔学省の開発や実験に巻き込まれる事が多くなり、そのせいで阿鼻叫喚の地獄絵図に叩き込まれる事になるとは夢にも思わなかっただろう。
刺激的な変化は良くも悪くも時代を加速させる。パレッティア王国が落ち着きある平穏を取り戻すには幾何かの時間が必要であろう。
そして、この時代の変化を象徴させる祝い事をパレッティア王国は迎える。
それはオルファンス陛下の退位と、新しい“女王・ユフィリア”の即位である。
物語は、ユフィリア女王即位から1ヶ月後に進む…。
リリース日 2026.06.21 / 修正日 2026.06.29